2010年2月17日水曜日

470万円、1カ月で使いきる 埼玉不審死の殺害容疑者

 埼玉県富士見市の駐車場で昨年8月、会社員の男性が自殺に見せかけて殺害されたとされる事件で、県警に殺人容疑で再逮捕された無職木嶋佳苗容疑者(35)=詐欺罪などで起訴=が、事件直前に男性から受け取っていた約470万円を、カードローンの返済や引っ越し費用などに充て、少なくとも1カ月でほぼ使い切っていたことが、捜査関係者への取材で分かった。

 県警は、生活水準を維持するために結婚詐欺を繰り返し、関係を清算するために男性を殺害したという見方を強めている。

 死亡したのは、木嶋容疑者と結婚相手を探すインターネットのサイトで知り合った東京都千代田区の会社員大出嘉之さん(当時41)。木嶋容疑者は、結婚するつもりがあるように装って、昨年7月24日に東京都内の駅で約470万円をだまし取ったとして、詐欺罪で追起訴された。その約2週間後の8月5日に、練炭自殺に見せかけて殺害した容疑で再逮捕された。

 捜査関係者らによると、木嶋容疑者は、約470万円をまず、同月初めに返済期限が迫ったクレジットカードの利用代金の精算に数十万円を充てたり、キャッシングの返済に費やしたりした形跡があった。

 さらに同月、それまで住んでいた東京都板橋区のマンションから豊島区のマンションに引っ越し、その際に冷蔵庫や洗濯機など主な家電製品も買い替えていた。転居先は2LDKで家賃が月22万円。引っ越し費用や、数カ月間重複して払っていた二つのマンションの家賃などを合わせると200万円ほどかかったとみられる。

 また、県警がインターネットの利用状況などを分析した結果、高級食材や健康食品などを大量に購入していたことも分かった。

 木嶋容疑者は定職に就いておらず、その後、少なくとも同月末には、預金口座の残高がほとんど底をついていたことから、県警はだまし取った金のほぼすべてを、これらの費用に充てたとみている。

 木嶋容疑者は、同月末から翌9月初めにかけ、大出さんと知り合った同じサイトを利用して、同県ふじみ野市と長野県の男性に結婚話をもちかけ、それぞれ数十万円をだまし取ろうとしたとして、詐欺未遂罪でも追起訴されている。